可処分所得は自由に使える金額ではない
消費者金融で借入をする際、年収の3分の1までと総量規制で決められていますが、年収レベルで借入可能額を考えるべきではありません。完全に自由に使える金額で返済計画を立てるのがポイントになります。
この自由に使えるお金というと、給与から社会保険料や各種税金を差し引いた手取りの部分である可処分所得が目安に挙げられますが、可処分所得で判断するのも甘い考えです。可処分所得からさらに生活費や小遣いを差し引いた、完全に返済に充てることができる金額を正確に把握するのかが重要なポイントといえるでしょう。
例えば、年収1千万円の可処分所得は約700万円程度といわれていますが、出費が多く、生活費で1千万円かかる人の場合、自由に使える可処分所得の金額が少ないため、返済が長期化する傾向にあります。一方で年収300万円の人であったとしても、生活費や税金で200万円しかかからない場合、1年間で100万円の返済が可能になります。
一番まずいパターンとしましては、年収が高い人はつい高額な借入をしてしまうことです。まだ大丈夫だろうという気になってしまい、住宅ローンや自動車ローンなどで借入額がどんどん膨らんでしまいます。不足した生活費などをキャッシングを利用していたとすれば、借入金額はどんどん膨らんでいきます。
年収が大きければ、返済能力があるということで融資も受けやすくなる傾向にあり、気がつけば、手遅れの状態にまで借入金額が膨らんでしまうこともあるのです。
そのような事態を避けるため、自分が完全に自由に使える金額はいくらなのかを正確に把握することをおすすめします。
以下の手順で計算してみるとよいでしょう。
①手取り金額の年間総額を割出す(可処分所得)
②月の生活費から年間の生活費を割り出す
③年間の利息負担分の金額を割り出す
④上記の①から②と③を引き、年間返済金額を割り出す
理論上はうまくいく金額であったとしても、急な出費などで返済計画が狂うことはよくあります。常に、余裕を持った返済可能額を把握するようにしましょう。