国の借金に返済方法はあるのか?
財務省で公開されている貸借対照表によると、日本の借金の残高は、平成25年3月31日の時点で約826兆円にのぼっているようです。
■内国債残高(償還未払分を除く) 826,325,653,000,000円
その他のもろもろの借金も含めると、2014年末の現在では借金が1,000兆円を超えたといわれており、国民一人当たりに直すと約800万円の借金があると言われています。
また、日本の資産を差し引いても、貸借対照表上では債務超過に陥っており、その額は約476兆円規模になっているようです。
■資産・負債差額 △ 476,978,246,000,000円
加えて、利息の方を見てみますと、826兆円で約9兆円程度の利息を払っていることになります。
利息の支払額(預託金利子を除く) △ 9,594,702,000,000円
これに対して、税金による収入は47兆円程度です。
■租税等収入 47,049,241,000,000円
単純に考えれば、年収47万円(月収4万円)の人が、826万円の借金をしていることになり、数字上でみれば、毎年2ヶ月分の収入が利息の支払いのみで消えていく…ということがいえます。
けれども、日本の借金はほぼ日本国内だけで賄われているので、むしろ国民の資産であり、まったく心配がないという意見もあります。利息分についても、国外に出ていくわけではなく、国内に支払われるものなので特に問題はないという考えもあります。
日銀でお金を刷って国債を買い取れば、利息分を日銀に払うことになりますが、日銀の利益は国庫に入るため、最終的にはプラスマイナスゼロと考える人もいます。
いずれにしても、国の借金と個人の借金とは性質の違うものになりますので、通常の消費者金融の借金とは同じように考えることはできませんが、普通に考えれば、完済の見通しがまったく立たない状況で、新たな借金をすることでやりくりしている自転車操業の状態に陥っているといえます。
そのような状態のなか、せめて借金の増加を止めようとプライマリーバランスの黒字化による財政の健全化を目指しているわけですが、果たして実現できる日が来るのでしょうか?
仮に、黒字化を達成したとしても借金の完済はまだまだ先のような気がしています。