借金返済の優先順位
多重債務に陥っている場合、公共料金や税金などの公的な支払いは後回しになってしまうものです。利息のかからないもの、あるいは延滞金の利息が低いものから優先して返済をしていく形になると思います。
けれども、公的な返済については、法的な整理をしても免責となることはありません。
民間の借金の場合、破産などで法的な整理をして免責を受けた場合、債務はなくなりますが、税金関係の支払いについては免責とはならない違いがあります。また、奨学金も親や親戚が連帯保証人についている場合、こちらも最終的には支払う形になります。
もちろん、少額な借り入れの場合、利息の高い消費者金融や銀行ローンから支払っていくことが効率的ですが、既に多重債務に陥っている場合、税金関連や奨学金の返済から優先していくのが最終的な負担は少なくなる可能性があります。
民間からの借り入れの場合、法的な整理で借金の返済義務がなくなることはあったとしても、税金や奨学金の場合はのちのちまで残ってしまう債務です。そちらの方を優先して返済していく方が、長期的に考えれば負担が少なくなります。
法的な整理に入った時点で優先的に返済する先を選ぶことはできなくなり、どの債権者も平等に対応しなくてはいけなくなりますが、それ以前の段階では優先して返済する借金を選ぶことができます。
倫理的にいえば、破産することを見越した上で税金関連を優先して返済していくことには抵抗があると思いますが、その可能性が出てきた時点で、優先順位の見極めをしていくことをおすすめします。